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【命を守る服装】最高気温39度のバイク装備|40年“無事故”ライダーの判断基準

灼熱の道路に座り込むライダーとバイク|気温39度の危険な暑さの中、熱中症に耐える姿
気温39度、命を守る装備とは?… ※ イラストは演出です。実際の装備・状況は記事内の詳細を参照してください。

「最高気温は39度になるでしょう」…
そんなニュースを見て「この暑さで本当にバイクに乗れるのか…?」と、強い不安を感じていませんか?

その気持ち、バイク歴40年超の私にも痛いほどわかります。
39度という気温は、もはや単なる「暑さ」ではなく、ライダーの命を脅かす「災害」と言っても過言ではありません。

しかし、正しい知識と万全の対策があれば、そのリスクを限りなくゼロに近づけることは可能です。

この記事では、私が40年以上の実走経験で培った、猛暑の中でも安全に走り切るための「判断基準」「究極の装備」そして教科書には載っていない「生存戦略」のすべてを、余すことなくお伝えします。
猛暑日、あなたが後悔しないために。
さあ、一緒に命を守る準備を始めましょう。

【この記事でわかること】
✅ 40年無事故ライダーが実践する「39度で走るか否か」の判断基準
✅ 35度とは違う、猛暑を生き抜くための服装と究極の装備
✅ 「メッシュは着るな」「水だけ飲むな」常識を覆すベテランの生存戦略
✅ コンビニのホースで体を冷やす?明日から真似できる具体的な冷却術と裏ワザ
✅ 意識が飛ぶ前に知るべき、気温39度の路上で身体と思考に起こる“本当の危険”

※本ページにはプロモーションが含まれています。
目次

【まず結論】気温39度でバイクに乗るな|還暦ライダーが守る“命の判断基準

この記事の結論を、まず最初にお伝えします。
それは「気温39度の予報が出たら、原則としてバイクには乗るな」ということです。
これは40年の経験が導き出した、自らの命を守るための絶対のルール。
ここでは、その理由と、私の判断基準を、体験談を交えて詳しく解説します。

なぜ還暦ライダーは「39度で走らない」と決めているのか

バイク歴40年超、還暦を迎えた私には、長年の経験から体に染み付いた「危険の嗅覚」があります。
若い頃は無謀な挑戦もしましたが、今は違います。
生き残るための知恵として、自らに課した絶対のルール、それが「気温39度では、原則バイクに乗らない」ということです。

1980年代、35度ですら「異常気象」でした。
しかし今は、39度は夏の日常です。
環境が変わり、危険の質も変わりました。
これは臆病なのではなく、現実的なリスク管理です。
楽しいはずのバイクが、命を脅かす凶器に変わる一線を、私は「39度」に引いています。

「走らない」を即決する3つの判断基準【湿度・風・時間】

「原則乗らない」とは言え、どうしても移動が必要な場合もあるかもしれません。
その際、私は下記の3つの基準で「走るか、走らないか」を即決します。

1.  【湿度】不快指数が「極めて高い」予報が出ているか?

湿度が高いと汗が蒸発せず、気化熱で体を冷やすことができません。
体温が一方的に上がり続ける、最も危険な状態です。

2.  【風】無風状態が予想されるか?

走行風はライダーの命綱ですが、渋滞や信号待ちで止まれば無意味。
さらに無風の日は、熱気がその場に留まり続けます。

3.  【時間】日中の走行が避けられないか?

私の猛暑予報日のツーリングは「深夜2時出発・午前10時帰宅」が基本です。
もし予定が崩れ、正午以降に走る可能性があるなら、その計画自体を中止します。

この3つのうち、2つ以上が当てはまる日は、迷わずバイクのキーを置きます。
それが、40年以上無事故を続けてこれた秘訣の一つです。

熱中症ではない、それは「熱射病」。アスファルト上が戦場に変わる瞬間

多くの人が「熱中症」という言葉で暑さのリスクを考えますが、39度で起こり得るのは、その最上位である「熱射病(ねっしゃびょう)」です。
これは、体温調節機能そのものが壊れ、意識障害や多臓器不全を引き起こす、極めて致死率の高い状態を指します。

気温39度の時、アスファルトの表面温度は50度、時には60度を超えます。
そこにエンジン熱と自身の体温が加わる。ヘルメットの中はサウナ状態です。
もはやツーリングではありません。
それは、命を賭けたサバイバルです。
自分は大丈夫という過信が、文字通り命取りになります。

【体験談】GPz900Rで意識が遠のいた、あの夏の過ち

あれは私がまだ20代(1989年頃)、カワサキGPz900R(Ninja)という熱量の大きなバイクに乗っていた真夏のことです。

ツーリングではなく、ほんの少しの街乗りでした。
しかし、炎天下の信号待ちでヘルメットの中で、フッと意識が遠のく感覚に襲われたのです。
視界のフチが暗くなり、音が遠くなる。
あの瞬間、「ヤバい」と本能的に感じ、すぐに路肩にバイクを停めてヘルメットを脱ぎ、事なきを得ました。

今、還暦を迎えて思うのです。
あの時、私を救ったのは的確な判断力ではなく、ただの「若さ」だけだった、と。
同じことが今起これば、無事では済まないかもしれません。

そして、こうした万が一の転倒は、身体だけでなく、金銭的な備えも同じくらい重要です。この機会に、ご自身のバイク保険が十分な補償内容になっているか、一度見直してみませんか?

この経験が、私の「命の判断基準」の原点です。

【究極の装備】“走るなら”これが最適解|猛暑を乗り切る服装と冷却アイテム全集

それでも、どうしても走らなければならない状況もあるでしょう。
そんなあなたの命を守るため、私が40年の経験で選び抜いた「究極の装備」を、ここに全て公開します。
35度までの常識を捨て、39度を生き抜くための最適解を学んでください。

基本の服装:39度では「長袖メッシュ+プロテクター」だけでは不十分

まず覚えておいてほしい。
気温35度までは「長袖メッシュジャケット」が夏の基本装備として機能します。
しかし、39度という別次元の暑さでは、その常識はもはや通用しません。

なぜなら、39度の世界では走行風が「涼風」ではなく、体温を超える「熱風」に変わるから。
風通しの良すぎるフルメッシュジャケットは、ドライヤーの熱風を全身に浴び続けるようなもので、かえって体力を奪い、脱水症状を加速させてしまうのです。

39度の基本は「熱を遮り、風をコントロールする」という、より高度な考え方にシフトする必要があります。

ジャケット:遮熱性が生命線。“風を通しすぎない”という新常識

39度で命を守るジャケットの条件は、ただ一つ。「遮熱性」です。

直射日光という最大の熱源を、体に到達する前に反射・遮断する。
ホワイト系やシルバー系のコーティングが施されたジャケットが、その生命線となります。

そして、もう一つの新常識が「風を通しすぎない」こと。
フルメッシュではなく、胸や背中といった体幹を遮熱素材で守りつつ、脇の下や腕の内側など、効果的な部分にだけメッシュやベンチレーションが配置されたモデルが理想です。
熱風の直撃を避けながら、最低限の換気で体温の上昇を抑える。
これが、39度を生き抜くためのジャケット戦略です。

インナーウェア:「冷感」と「吸汗速乾」の二枚重ねがプロの選択

インナー1枚で済まそうというのは、35度までの話。
39度では、役割の違うインナーを2枚重ねるのが、私の40年の経験でたどり着いた結論です。

まず、肌に直接触れる一枚目には、汗を素早く吸い上げて拡散させる「吸汗速乾インナー」(私が愛用する「おたふく」や「グリマー」など)を着る。
これで、汗によるベタつきと不快感を防ぎます。

そして、その上に「接触冷感タイプのコンプレッションウェア」を重ねる。
1枚目が吸い上げた汗を利用して、2枚目が気化熱で体を冷やし続けるのです。
この二層構造が、過酷な状況下で冷却効果を持続させる秘訣です。

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パンツ・シューズ:下半身からの“熱”を制する者が、猛暑を制す

ライダーを襲う熱は、太陽からだけではありません。
アスファルトからの照り返しと、エンジンの熱気。
この下半身から来る熱を制することが、猛暑ライディングの鍵を握ります。

パンツは、内股部分にレザーや厚手の断熱素材があてられたライディングパンツを選びましょう。
エンジン熱を物理的にシャットアウトする。
このわずかな差が、長時間の疲労度を大きく左右します。

シューズは、黒いブーツは避けるべきです。
熱を吸収し、足が蒸し風呂になります。白やシルバー系の、通気性に優れたライディングシューズが最適です。

グローブ:素手は論外。オフロード用メッシュが最強の理由

FOXのオフロード用バイクグローブ。優れた通気性とグリップ性能で夏のツーリングに最適。
筆者が実際に愛用するFOXのオフロードグローブ。通気性・グリップ力・操作性の三拍子が揃った、猛暑ライドのベストギア。

「暑いから素手で」は、もはや自殺行為です。
火傷レベルの日焼けと、転倒時の大怪我に直結します。

ではどんなグローブ最強か?
私が長年愛用し、39度という極限状態でも信頼を置いているのが「オフロード(モトクロス)用のメッシュグローブ」です。

理由は3つ。

  1. 手のひらの汗を効果的に逃がし、グリップの操作性を絶対に低下させないから
  2. 軽量で操作の邪魔をしないから
  3. 甲の部分のメッシュが最低限の涼しさを確保しつつ、プロテクション機能もしっかり果たしてくれるから

このバランスが、極限状態での集中力維持に繋がります。

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冷却アイテム:ネッククーラーからハッカ油まで、40年ライダーの最終兵器

ウェア類で防御を固めたら、次は「積極的に冷やす」アイテムの出番です。

ネッククーラーは、首という太い血管が通る場所を冷やすため、非常に効果的です。また、定番の冷却スプレーも役立ちます。

しかし、私が常備している最終兵器は「ハッカ油」です。
これを数滴入れた水のスプレーボトルを作り、休憩時に首筋やインナーに吹きかける。
その強烈な清涼感は、どんな冷却グッズにも勝る覚醒作用があります。
ただし、刺激が強いので目に入らないよう注意が必要です。
これらのアイテムと、次の章で語る「裏ワザ」を組み合わせることで、初めて39度と戦う準備が整います。

【40年の知恵】“常識”を疑え|メッシュは着るな、水は飲むな?猛暑の生存戦略

夏のバイクの常識「メッシュジャケットを着て、こまめに水を飲む」
しかし、気温39度の世界では、その常識が時として牙を剥きます。

ここでは、多くのライダーが陥る「良かれと思ってやっている危険な勘違い」を指摘し、本当に命を守るための実践的な知恵と裏ワザを伝授します。

「メッシュは着るな」の真意:熱風を浴び続ければ“オーブンの中”と同じ

「夏はメッシュジャケット」これは、ある意味で正解です。
しかし、それは気温35度までの常識。
39度という異常な世界では、その常識があなたを危険に晒します。

考えてみてください。
メッシュジャケットの涼しさの本質は、走行風で体温を冷やす「空冷エンジン」と同じです。
しかし、外気温が体温をはるかに超える39度では、走行風は「冷却風」ではなく「熱風」に変わります。

その状態でフルメッシュジャケットを着ることは、熱風を全身に浴び続ける…オーブンの「コンベクション機能」をONにするようなもの。
体は冷えるどころか、どんどん焼かれて水分と体力を奪われていきます。
これが「メッシュは着るな」の真意です。
39度では、熱を遮る素材と組み合わせ、熱風の直撃を避ける設計こそが正義なのです。

「水は飲むな」の真意:塩分を失えば、水分補給は“ただの水責め”

これも誤解を恐れずに言います。猛暑のツーリングで「水だけ」をがぶ飲みするのは、非常に危険です。

汗を大量にかくとき、体は水分と同時に大量の「塩分(ミネラル)」を失います。
そこで水だけを補給すると、体内の塩分濃度が急激に薄まり、手足の痺れや痙攣、めまいを引き起こす「低ナトリウム血症」に陥る危険があるのです。

良かれと思ってやっている水分補給が、逆に体を危険に晒す。
これはもはや“水責め”と言っても過言ではありません。
私が休憩のたびに「塩タブレット」を口に放り込むのは、この最悪の事態を避けるため。39度では「水分と塩分は必ずセットで摂る」。これが鉄則です。

最強の冷却術「コンビニホース水ぶっかけ走法」の完全手順と注意点

これは私の40年のバイクライフでたどり着いた、最も効果的な「最終冷却術」です。

【手順】

  1. 許可を取る:まず、コンビニの店員さんに「外の水道を少しお借りしてもいいですか?」と、必ず許可を取ります。これが大人のマナーです。
  2. ポケットを空に:スマホ、財布、ETCカードなど、濡れては困るものを全てタンクバッグなどに避難させます。
  3. 熱湯チェック:ホースの先端に溜まった水は、直射日光で熱湯になっていることがあります。必ず数秒間水を出しっぱなしにして温度を確認!(私はこれで一度「あっちっち!」と叫びました)
  4. 頭から浴びる:ウェアを着たまま、ためらわずに頭から水を浴びます。ヘルメットで蒸れた頭が最高に気持ちいい。
  5. 出発する:全身ずぶ濡れのまま走り出します。走り出してからの10分間、気化熱で体温が奪われ、灼熱地獄が天国に変わります。

次の休憩ポイントまで、この「天然のクーラー」があなたの命を守ってくれます。

時間戦略:なぜ「深夜2時出発・午前10時帰宅」が究極の贅沢なのか

猛暑の日に、多くのライダーは「暑さと戦うこと」を考えます。
しかし、40年以上走り続けた私は「戦わずして勝つ」ことを選びます。
それが、時間戦略です。

私が実践する「深夜2時出発・午前10時帰宅」というツーリングスタイル。
これを人に話すと驚かれますが、これこそが真夏を最も楽しむための究極の贅沢なのです。

深夜の静寂の中、交通量の全くない道を走る優越感。
日の出と共に刻一刻と表情を変える空の色。
目的地には誰よりも早く着き、人気の温泉や絶景を独り占めする。
そして世の中が一番暑くなる頃には、涼しい部屋でツーリングの余韻に浸っている。

これは単なる暑さ対策ではありません。
「最高の時間」だけを切り取ってバイクを味わい尽くす、ベテランだからこそ許される、最も賢く、そして豊かな時間の使い方なのです。

この時間帯で走り切ることこそ、筆者が40年かけてたどり着いた真夏ツーリングの最適解です。
このスタイルは、夏の週末だけを楽しむ私のようなライダーに最適です。

もしあなたが「最近、猛暑でバイクに乗る機会が減ったな…」と感じるなら、愛車の価値が下がる前に一度、無料査定で今の価格を調べてみるのも賢い選択ですよ。

【体感と思考】気温39度の世界とは?アスファルトは50度超、意識が飛ぶ前に知るべきこと

装備やテクニックを語る前に、そもそも気温39度の路上で、あなたの身体と心に何が起こるのかを知っておく必要があります。
これは、ただ「暑い」という言葉では表現できない、思考力が奪われ、身体が悲鳴を上げる極限状態です。
意識が飛ぶ前に知るべき、39度の世界のリアルを、ここでお伝えします。

アスファルトは50度超、ヘルメット内はサウナ。39度は「数字」ではない

まず理解すべきは、天気予報が告げる「39度」という数字は、あくまで百葉箱の中の、日陰で風通しの良い場所の気温だということです。ライダーが実際に走る環境は、それよりも遥かに過酷です。

あなたを襲う熱源は4つ。

  1. 空からの直射日光
  2. アスファルトからの50度を超える照り返し
  3. バイクのエンジンが発する熱波
  4. そして、ウェア内にこもる自身の体温

これらが複合した結果、あなたの体は「気温39度」どころではない、凄まじい熱に晒されます。
ヘルメットの中は汗と呼気で飽和し、まさにサウナそのもの。
39度とは、単なる数字ではなく、あなたを包み込む「灼熱の環境そのもの」なのです。

身体の危険信号:しびれ・めまい・視野狭窄…「まだいける」は命取り

体が発する「もう限界だ」というサインを見逃さないでください。
それは、単なる疲れや気のせいではありません。

  • 手足の軽いしびれ:血流が悪化し、神経が正常に機能しなくなり始めているサイン。
  • 立ちくらみ・めまい:脳への血流が不足している証拠。
  • 視界が狭くなる感覚(視野狭窄):脳が危険を察知し、情報処理を限定し始めている状態。
  • 生あくびが止まらない:脳の酸欠状態を示す、非常に危険な兆候。

これらの症状が出たとき「次の休憩ポイントまで、まだいける」という考えが、文字通りあなたの命取りになります。
これは、体があなたに与える最後の警告です。

思考力の低下:正常な判断ができなくなる“静かなパニック”の恐怖

熱射病が本当に恐ろしいのは、身体能力だけでなく「思考力」を奪う点です。

暑さで脳の温度が上がると、正常な判断が次第にできなくなります。
例えば「右に曲がるべきか、左だったか」「次の信号、青だっけ?」といった、普段ならありえない簡単な判断に迷い始めます。

さらに怖いのは、ライダー自身はその異常に気づけないこと。
本人は冷静なつもりでも、反応速度は著しく低下し、危険予知もできなくなっています。
これが、私が「静かなパニック」と呼ぶ状態です。
この状態で運転を続けることが、どれほど危険か、想像に難くないでしょう。
事故は、こういう時に起こるのです。

【最終チェック】出発前に自問すべき、たった1つのこと

究極の装備を揃え、完璧な戦略を立てたとしても、最後はあなた自身の判断です。
その日の朝、ヘルメットを被る前に、鏡の中の自分に、たった一つだけ問いかけてみてください。

「今日、もし私が帰ってこなかったら、誰が悲しむだろうか?」

あなたの帰りを待つ家族、友人、恋人…。
その人たちの顔が浮かんだのなら、もう一度、冷静に今日の計画を見つめ直せるはずです。

バイクで命を危険に晒してはいけません。
無事に家に帰り着くまでがツーリングです。

そのことを、決して忘れないでください。

よくある質問:FAQ【最高気温39度のバイク服装】

最後に、この記事を読んだあなたが抱くであろう、より具体的な疑問にQ&A形式で答えていきます。
ここまで解説してきた内容の復習としても、ぜひご活用ください。

Q1. どうしても日中に39度の道を走らなければならない場合、何が最も重要ですか?

A. 装備以上に「事前の水分補給」「休憩計画」です。出発の数時間前から意識的に経口補水液などで水分とミネラルを蓄え、「15分走ったら5分休む」くらいの、通常では考えられない頻度で休憩を計画してください。ルートも、いつでも停車できる一般道を選び、日陰やコンビニが全くない高速道路や山道は絶対に避けるべきです。

Q2. 35度の装備と、39度で「絶対に必要になる」装備の決定的な違いは何ですか?

A. 「遮熱性」のあるアウターと「濡らす前提の速乾インナー」です。35度までは「風を通す涼しさ」で何とかなりますが、39度では走行風自体が熱風になります。直射日光と熱風を遮るジャケットと、この記事で紹介した「水ぶっかけ術」を前提とした、濡れてもすぐ乾くインナーの組み合わせが、生存の明暗を分けます。

Q3. ワークマンやユニクロのアイテムだけで、39度の猛暑は乗り切れますか?

A. 私の経験上「インナーは通用するが、アウターは厳しい」というのが答えです。ユニクロの吸汗速乾インナーや、ワークマンの冷感インナーは非常に優秀で、私も愛用しています。しかし、アウター(ジャケット)に関しては、バイク特有のライディングポジションでの風の抜け道や、エンジン熱からの保護、遮熱性といった特殊な設計が不足しているため、39度という極限状態では専用品に軍配が上がります。

Q4. 色々な冷却グッズがありますが、40年乗ってきた中で「これだけは外せない」という最終兵器は?

A. 「コンビニのホース水」です。ネッククーラーや冷却スプレーも有効ですが、それらは体の一部を「受動的」に冷やすものです。対して、ウェアごと全身を濡らすこの方法は、気化熱を利用して全身を「能動的」に、かつ強制的に冷却する、最も効果的な手段です。ただし、マナーとスマホの水没には最大限の注意が必要です。

Q5. 39度の日にゲリラ豪雨が降ってきたら、レインウェアを着るべき?それとも…?

A. 「安全を最優先し、即座に屋根のある場所に避難した上で、レインウェアを着る」が正解です。39度の雨は、濡れると一瞬涼しく感じますが、視界も奪われ危険です。かといって、そのまま走れば“蒸し風呂”状態で熱中症リスクが急上昇します。雨が降ってきたら、それは「即休憩せよ」という天からのサインだと考えてください。

Q6. 走行中に「ヤバい」と感じた時の、最初の正しい行動は何ですか?

A. プライドを捨て、即座にバイクを安全な場所に停め、エンジンを切り、ヘルメットを脱ぐこと。 これ以外にありません。「次のコンビニまで」という考えが一番危険です。まずは日陰に移動し、体を冷やし、水分と塩分を補給する。完全に回復するまで絶対に出発しない。その「撤退する勇気」こそ、40年以上無事故を続けてきた私の最大の装備かもしれません。

【総括】最高気温39度のバイク服装|命を守るための最終チェックリスト15

最後に、40年の実走経験から導き出した「命を守るための知恵」を、15の鉄則としてここに凝縮しました。
あなたの夏ツーリングが「最高の思い出」で終わるよう、出発前に必ず心に刻んでください。

  • 原則として気温39度ではバイクに乗らない覚悟
  • 湿度・風・時間という判断基準で「走らない」勇気を持つ
  • 39度の危険は熱中症ではなく致死率の高い「熱射病」
  • ジャケットは風を通すメッシュより「遮熱性」を最優先
  • インナーは「吸汗速乾」と「冷感」の二枚重ねが基本
  • 下半身はエンジン熱とアスファルトの照り返しを断つ装備
  • グローブは操作性と安全性を両立するオフロード用メッシュ
  • 水分補給は「水だけ飲む」のではなく必ず塩分とセットで
  • 最強の冷却術は気化熱を利用した「水ぶっかけ走法」
  • 時間戦略こそが最高の暑さ対策、深夜や早朝を有効活用
  • ライダーを襲う熱源は気温・日光・アスファルト・エンジンの四重苦
  • 体の痺れやめまいは限界が近い危険なサイン
  • 正常な判断ができなくなる「静かなパニック」という思考力の低下
  • 出発前には「もし帰ってこなかったら」と自問し冷静になる
  • 帰宅後のクールダウンと休息も重要な装備の一部

最高気温39度の世界では、最新の装備やテクニック以上に、「正しい判断力」と「撤退する勇気」があなたの命を守ります。
この記事で得た知識を「お守り」として、この夏だけでなく、これからも続くあなたのバイクライフを、どうか無事故で、末永く楽しんでください。
そして、もしあなたの周りに無謀な挑戦をしようとしている仲間がいたら、ぜひこの記事をシェアして、その背中をそっと引いて、止めてあげてください。

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🔗 詳しい熱中症対策はこちら(厚労省公式)で確認できます。安全第一でいきましょう!
参照:熱中症予防のための情報・資料サイト(厚生労働省公式サイト)

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🏍この記事を書いた人

Webライター・ライダー「むらなす」(熊本在住)/バイク歴40年以上

バイクメディア「モトコネクト」様にて、契約ライターとしても活動中。
(→私の執筆記事一覧はこちら
1984年からバイクに乗り続け、1986年には限定解除(現在の大型二輪免許)を取得。
かつてはカワサキGPz900R Ninjaに跨り、いまは250TRで名水コーヒーツーリングや神社の御朱印巡りを満喫中。
最近はライダーズカフェ巡りに夢中で、阿蘇の道と景色が大好物。
雨男歴・無事故歴ともに40年超。
現在も“安全で楽しいバイクライフ”を模索しながら走り続けています。

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夏日予想のウェアはこの記事を参考にしてくださいね
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